ABAPは生き残るのか?

昨日、NetWeaverのトレーニング体系の説明会、
というのがSAP社であり、先日まで御世話になっていた
プライムベンダーの課長さんが、それに出席してきた。
聞くと、かなりの盛況だったようで、
100人程度の申し込みがあって、
無料セミナー7割の法則*1どおりの
人数のかたが集まっていたとのことである。
やっぱり気になるんですねえ、皆さん。


で、そのときに話題になったのは、
「結局ABAPはなくなるんですか?」
という質問だったそうである。
答えは、
「なくなるとは申しておりません」
ふーん、じゃあ、続くとも限らないんですね〜


先にJavaのことを調べたときには、Javaで開発は大変そうだ、
とまあ、そういうことを書いた。
で、その後、苦手な英語と格闘しながら、
Web Dynproの開発マニュアルのチュートリアル部分を一通り読んでみた。
うーん、やっぱり難しいことするんだね〜という印象。
ちょちょいと作ってみよう、という用途には、
やっぱりABAPのほうがいいかなあ、という感じである。


しかし、である。
別にちょちょいと作ってみよう、を目指すのに、
ABAPである必要があるのか、というと、それが少々怪しいわけである。
例えば、PHPSOAPに対応している。
R/3には、SQL文を渡してやると、データベースの中身を返す
汎用モジュールが用意されている。
この汎用モジュールをJavaでラッピングし、
SOAPサーバとして使えるようにしてしまえば、
PHPを使って、R/3のデータベースにアクセスできるわけである。


つまり、ちょちょいと作ってしまいしょうの、
代表的スクリプト言語であるPHPで、
帳票プログラムを作れてしまうわけで、
しかも、PHPは、PDFも作れるんだから、
少々凝ったレイアウトが必要な、対外帳票もOK。
しかもe-文書法と相性のいいPDFなわけで・・・
あれあれ?
別にABAPじゃなくてもいいんじゃないの?という話である。


確かに現状では、全部のトランザクション
BAPIが用意されているわけではないので、Javaでラッピングしようにも、
ある程度R/3側に仕込まなければならないだろうが、
それもSAP社が言っているように、ERPの全部をWebサービスに分解した暁には、
理論的にはいらなくなるわけである。
さらによく考えると、現状でもRFC接続でバッチインプットができる汎用モジュールが
R/3には用意されているわけだから、
ほとんどの更新系ちょちょいと作ってしまいましょうプログラムも、
Javaでの汎用モジュールラッピング+PHPでできてしまうわけである。
ついでに言えば、Javaでラッピングする代わりに、
.netアダプタなるものを使えば、理屈ではVBでも作れる、
まあ、そういうことになりそうである。


ということで・・・
ABAPJavaJ2EEベースの開発)に対しては、
ちょちょいと作れるという利点があるのだが、
同様の利点をもった、もっとメジャーな言語がある以上、
これからの存続は、かなり厳しい言語になるだろう、
そういう予想が成り立つわけである。


うーん、自分が競争優位にしていた部分がなくなりそうだ、
という予想は、なんとも複雑なところだが・・・
やっぱり受け入れなければならんかのう・・・

*1:大抵の無料セミナーは、申込者の7割が出席するという経験則