CRMのことでも書いてみようか

あけましておめでとうございます・・・て、もう二月か。

もう忘れたでしょ?ftmoonなんてヤツがいたことを

更新らしい更新をしないまま、約二年。この放置プレイブログは、そろそろ閉めてしまおうか、なんて思っていたところに、今週の週間ダイアモンドの特集「グーグル化知的生産革命」なんて記事が目にとまってしまった。
いわく、一番の差は、「やるかやらないか」。はいはい、まったくもって、お説の通りでございます。
う〜ん、確かに、ブログ書かなくなってから、一直線に視野が狭い人間になった気がする今日このごろ。この二年間、大規模プロジェクトに埋没し、日々の作業に終われ、社会の流れについていけず、SaaSなんて言葉を去年11月のITコーディネータカンファレンスで初めて聞く、という醜態をさらしている自分に少々危機感を持っていたりするので、まあ、これは何かのきっかけ、ちょっとCRMについて書いてみようと思うのであった。

とりあえず、SAP CRMのことね

実際、私が知っている、というか、仕事でお相手しているのは、SAP CRMだったりするので、それについて以後語る感じである。
一般的には・・・そんなのはWikiに聞いてもらったほうがいいかも知れないんだけれども、「かすたまー・りれーしょんしっぷ・まねーじめんと」の略語である。じゃあ、具体的にどんなことをするのが「かすたまー・りれーしょんしっぷ」なのかというと、お客さんと接点を持つところで行われる活動が「かすたまー・りれーしょんしっぷ」なわけで、それをサポートする仕掛けをひっくるめて、「かすたまー・りれーしょんしっぷ・まねーじめんと」と、総称するようだ。
で、SAP CRMでは、お客さんと接点を持つところ、を、「営業さんによる営業活動」「コールセンターやインターネットでのやり取り」「サービス部門(修理やさん)の活動」の3つに大別し、それぞれを大きなモジュールとして定義していて、それぞれ、「セールス」「インタラクションセンター」「サービス」というモジュール名になっている感じ。まあ、ERPのモジュールみたいなものですわ、はい。

ERPとの関係は?

ビジネスプロセスからみると、ちょうどERPのSDモジュールをはさみこむ感じで、CRMのモジュールは位置づけることができるようだ。
SDモジュールってヤツは、すげーおおざっぱに離すと、基本FAXだとか、営業さんの指示だとかを受けたバックエンドのデリバリー担当の人が販売伝票を登録し、実際の出荷業務をする人が出荷伝票を切って出荷をし、売上を上げるまでのプロセスをカバーしている。まあ、見積を取ったり、引き合いを取ったり、そんな感じのことはできるんだけれども、結構おまけ的なイメージの強いものだった。
で、CRMの「セールス」「インタラクションセンター」は、上で言うところの、「バックエンドのデリバリー担当の人が販売伝票を登録し」以前の部分をサポートする。
サポート対象が「セールス」の場合はバリバリの営業マン、「インタラクションセンター」の場合は、コールセンターの皆さんや、インターネットのWeb画面だったりする、というわけである。
で、出荷してしまった商品に対する修理であったり、メンテナンス業務が「サービス」という業務になる。
で、正直コールセンターの皆さん向けの仕掛けや、サービスの話は、私は少々弱いので、今のプロジェクトがセールスモジュールを使っていることもあって、以後はセールスモジュールの概略を話していくのであった。

営業活動とはプロセスだ!!

どうも、このモジュールを設計した人は、「営業活動はプロセスだ!!」という原理主義に基づく設計をしたと思われるのフシがある。
まあ、確かにそれは一理ある。単に客先を回って、日報に「何件まわりました」って書くのは、営業活動なんてもんではない。営業活動っていうのは、ある程度「型」みたいなモノがあって、その型にのっとった活動をすることで、ある一定の成果が出る。このことを教えてくれたのは、IBMの営業さんであり、一緒に仕事をしたそのときはかなり勉強になった。
まず、営業活動には、「フェーズ」がある。まず、お客さんにアプローチし、顔を覚えてもらうところがフェーズ1だとすると、な〜んとなくお金のにおいがする話になってくるとフェーズ2、お客さんのほうで具体的に計画と予算を組み出すような段階がフェーズ3、実際に提案・見積を起こし、コンペと入札をしてみたり、という段階がフェーズ4、契約締結の法務的なツメを行うのがフェーズ5・・・かなりうろ覚えなのだが、たしかこんな感じで、案件のフェーズわけがされていた。
で、当然のことながら、各フェーズで、営業さんがやることっていうのは、かなり変わってくる。顔を覚えてもらう、レベルのフェーズなら、即追い出されたりしない限り、会社の紹介をして、で、軽くニーズがないかどうかを聞き、「じゃあ、今度はxxのことについてお話しましょう」なんて感じで、次回のアポを取る。そのなかで、フェーズ2につながるような話を発掘していく。これが、フェーズ1の「型」である。ここで、いきなり提案書を作ったり、見積を出すヤツはいない*1
で、この「案件」を管理するために、CRMでは伝票を登録する。案件伝票である。その案件伝票は、上に述べたようなフェーズがユーザステータスとして設定できるようになっている。「型」にあたるのが、「活動」という、まあ伝票みたいなもので、これが案件にぶら下がるようになっている。例えば、上記のような例では、案件を登録すると、自動的にフェーズ1となり、フェーズ1の活動として、「会社紹介とニーズ探索」というものが自動設定される。で、この活動が、そのまんま、担当の営業さんのToDoリストになる、という仕掛けだ。
で、フェーズが2に移行すると、具体的な案件に近づいてくるので、社内の同様の事例調査、世間ではこんなことやってますよ〜という紹介なんてのが活動として登録され、フェーズ3になると、社内のコンサル部門みたいなところに、営業サポート依頼をして・・・なんてのが、フェーズを進めるたびに、活動として登録され、その活動に、日報よろしく「こんな感じでした」というのを書き込んでいって、営業活動の均一化・・・まあ、営業活動の最低限の品質確保、という意味合いになるのだけれど・・・と、案件の可視化を図るわけである。
で、フェーズが進むと、見積・契約という段階になるのだけれど、眠くなったので、今日はここまで。

*1:が、これに類することをやる営業さんには、結構会う