実録:Javaのことを調べてみた その2

「よくある勘違いなんですよね」
T君は、あからさまな苦笑を浮かべながら続けた。


Javaっていうのは、そもそもプログラム言語の名前で、
実行される場所によって、クライアントサイド、
サーバーサイドに分かれるわけです。
このパソコンは、Webサーバが入っていないから、
Webの画面で足し算して、その結果を表示させる、
なんて開発は無理ですよ」
じゃあ、さっきのJDKってのはなに?
「だからクライアントサイドでの開発なら、
ある程度はこれでできるんです。
コマンドプロンプトに結果を表示させるくらいなら、
すぐにできますよ」


うーむ、うーむ、うーむ。
どうもVBAABAPのように、さっと始められる代物ではなさそうである。
じゃあ、どうすれば「サーバーサイド」で動くJavaの開発ができるのか?
「Webサーバを立ち上げて、Javaが動くアプリケーションサーバを立ち上げて、
それをつなげればできますよ」
・・・また大変なことを言い出した。
サーバを2つ立ち上げて、接続する?
んなもん、空いた時間でちょっとやる、の範疇を超えているじゃあないか。


「大丈夫ですよ。フリーのTomcatっていうソフトがあります。
あ、歌手じゃないですよ。その話、僕の世代はわからないんですよね」
えらそうに話するだけではなく、のどまででかかったネタをぶっ潰してくれるとは、
なかなかやってくれるではないか。
「Webサーバとアプリケーションサーバーが一緒になったもので、
これとJDKをインストールすれば、開発ができますよ」
なるほどなるほど。
けど、Windowsでもちゃんと動くのかな?
「今はApacheWindowsで動きますから。大丈夫ですよ」
なにぃ??ApacheWindowsで動く????
私のWeb関係の知識は、おおむね5年前でストップしている模様である。


ということで、貧弱なネットワーク環境しか持たない私は、
本屋に行って、CD-ROMに、JDKTomcatが入っている本を買うことになるのである。
まあ、しかし、この手の本の多いこと。
Javaやっている人間が多いのか、そもそもわかりにくいから本がたくさんでるのか。
おそらく両方なのだろうが、Javaと一言にいっても、
非常に分野が広いことがわかってきた。


長時間にわたる立ち読みの結果、どうも、本の体系としては、

  1. Javaの言語自体を説明してある本
  2. JSPサーブレットなる仕組みの解説本
  3. なんかよくわからんが、「フレームワーク」なるものに関する本
  4. Eclipseというツールに関する本
  5. J2EEという、SAPの資料にもよく出てくるものに関する本

という分類になるようである。
そしてどうやら、2は1を大体わかっている人、
3は2を大体わかっている人・・・というように、
番号の若いカテゴリの知識は、すでにあるという前提で、
各カテゴリの「入門」書は作られている、
ということがわかってきた。


常道でいくと、1.の本を買うのが正しいのだろうが、
違う種類の言語とはいえ、それなりに開発経験がある、
という自負(というか強がり)があるため、
2.のJSPサーブレットに関する本かつTomcatがCD-ROMにあるもの
という条件を満たす本を一冊購入。
次回に続くのである。