コンサルタントを目指す人へ・・・ポジティブ編

さてさて、今日は先日に引き続き、コンサルタントという仕事に関しての
ポジティブな一面を紹介しようと思う。


なのだが。
これが結構難しい。


ポジティブな面っていうのは、結局のところモチベーションであり、それを書こうとした瞬間、
客観が主観になり、自分と向き合うハメになる。
まあ、そもそも客観的な「つぶやき」なんてない、という立場にたてば、主観だけでいいじゃんか、
という割り切りもありだろうから、今回は主観全開で書き連ねていこう。


コンサルタントはいろいろな分野があるのだが、システム導入にかかわっているコンサルタント
中心に話をしたいと思う。理由:自分がそうだから。主観全開。


なぜコンサルタントをやっているのか?
「やはり専門家は違う」「君がいると、考えが整理できる」「また次の仕事には呼ぶよ」
まあ、最終的に、これを言ってもらえると、うれしいからやっている、というのが本当のところだ。
お客さんからこれを言ってもらったときの高揚感は、なにごとにも代えがたい。


これを言ってもらうためには、ネガティブ編でも書いたように、なんせ勉強をしないといけないが、
学者さんとちがって、その勉強したことを実地で適用してみる、というができるのは、
実はコンサルタントだけである。
つまり、「知識」を「価値」に作りこむ仕事がコンサルタントの仕事で、それがうまくいけば、
確実にユーザ企業にとってプラスになり、ひいては社会が豊かになる・・・
自分の仕事が、確実に多数の幸福の手伝いをしている、という実感。
きれいごとであるのは百も承知だが、これ以上の「自己実現」があるだろうか。


もっとベタな現実ベースの話では、会社がぶっつぶれてもコンサルタントというのは、困らないことが多い。
たとえば、モノを作っている会社に勤めていて会社がつぶれると何が困るか、というと、
結局もう一回別の会社に雇ってもらわざるを得ない、という事情がある。
つまり、営業さんは売るべきモノがないので別の会社に行かねばならない。
工場の人は、売る人がいないので、別の会社に行かねばならない。
管理する人は、管理をしていた人々がいなくなるので、別の会社に行かなければならないのである。


ところが、コンサルタントとして自立している人は違う。
自分の知識が商品で、自分の人脈を使って営業活動ができる。
ちょっと暴言くさいが、明日、今所属している会社が倒産し、今月の給料が未払いになったとしても、
一人で仕事を取ってきて食いつなぐことくらい、コンサルタントとして自立している人は、できてしまうのだ。


ここでメリットとしてあげた「自立できる」は、ネガティブ編で書いた事実と、
表裏一体であることに注意していただきたい。
若いうちから、年上の部門エースの相手をし、足りないところがあれば散々に罵倒され、
それをカバーするために、ひたすら勉強するハメになる・・・
ネガティブ編で、私はそう書いた。


しかし、結果としてそれをやりとげたら、どうなるか。
若いうちから、権限の大きな人との人脈ができる。信頼を勝ち取れる。
それが、万が一のときの営業先となるし、万が一がなくとも、会社の仕事を自分でとってこれるわけだ。
会社の仕事を自分でとってこれるような人は、会社にとっても価値が大きい。
だから、コンサルタントの給料というものは、ほかの職業より相対的に高い。


結局月並みの結論になってしまった。
体を壊すほどのハードワークと引き換えに、重大な決定に関与できるという点での自己実現と、
安定した高収入というヤツを手に入れることができるのが、コンサルタントという職業の醍醐味である。